●入選作文の紹介
平成20年度 中学生の税についての作文
選考の様子
【入賞者一覧】
氏名 学校名
学年
題名
関東信越国税局長賞
清水絢香さん 信州大学教育学部附属長野中学校
2
次世代への税金バトン
倉田知美さん 長野市立柳町中学校
3
「税について考えること」
長野税務署長賞
加藤斐菜さん
長野市立豊野中学校
3
「わたしたちの税金」
宮澤美優さん
長野日本大学中学校
2
感謝の連鎖
長野地区納税貯蓄組合連合会長賞
岡村理衣さん
長野市立柳町中学校
3
森林税について、今私が考えること
垂澤春果さん 信州大学教育学部附属長野中学校

3

たばこ税について思うこと
小林加奈未さん 長野市立柳町中学校
3
「税金ですばらしい日本に」
竹内麻智さん 長野市立柳町中学校
3
「税金と私たちの生活」
松本海南さん 信濃町立信濃中学校
3
「税」のイメージ
根津杏奈さん 長野日本大学中学校
2
「税金への願い」
中澤 幹さん 長野市立柳町中学校
3
僕が国に望むこと
川上こゆきさん
小布施町立小布施中学校
2
税金の大切さと環境税
関東信越税理士会 長野県連会長賞
小林瑞季さん 小布施町立小布施中学校
3
私たちにとって大切な税金
関東信越税理士会 長野支部長賞
米田智樹さん
長野日本大学中学校
2
「一万九千七百円」
学校賞
長野市立柳町中学校
信濃町立信濃中学校
特別賞
和田健太郎さん 長野市立篠ノ井西中学校

2

私について思ったこと
西原幸穂さん 須坂市立相森中学校
2
「税金について」
小林悠哉さん 長野市立広徳中学校
1
「税金の大切さ」
宮ア大智さん 須坂市立常盤中学校
2
その教科書には…
山浦理穂さん 飯綱町立飯綱中学校
3
税について思うこと
 
 
関東信越国税局長賞
「税について考えること」
長野市立柳町中学校 3学年 倉田知美さん

  私は今まで税について興味を持ったことがなかった。もちろん、消費税やガソリンの暫定税率など、日常生活に直接関係したり、ニュースで取り上げられた問題には耳を傾けてきたが、その関心が長く続くことはなかった。考えてみると、普段私たちはいろいろな場面で税金にお世話になっている。特に学校生活の中でそのありがたさを感じるところは多い。教科書は無償で支給され、机もイスも税金によって整えられている。良い環境で安心して学校生活を送ることができるのは税金のおかげなのだ、と今回改めて考えさせられた。
 税について考えるにあたり、これからの社会の変化によって私たちが将来納税者になった時に抱える問題は、とても深刻なものなのだということを知った。少子化・高齢化とよく耳にするが、それが今後の税のあり方に大きく影響することなど思いもよらなかった。近い将来、国民の二,五人に一人が六十五才以上という超高齢化社会が到来することが予測されている。今の社会保障制度のままでは、年金や医療の負担が上昇を続け、将来の世代に大きな負担を残すことになるという。税のあり方が国の保障制度に影響を及ぼし、さらには将来の生活を左右するということだ。
 また、「税金の無駄使い」といわれる現実があることも知った。三分に一台ほどしか車が通らない高速道路があり、飛ぶ飛行機がなく草がぼうぼうと生え子供の遊び場になっている農道空港があり、釣り堀と化した立派な港があるという。これらは全て豊かな暮らしのために税金によって作られたものなのだが、実際には、多額な税金の無駄使いととらえられる結果を生んでいる。私たちが納めている税金を、国や地方自治体は正しく公平に、そして誰もが納得する形で大切に使ってほしい。しかし、税金のありがたさを肌で感じる機会が少ないために、納税者は負担と感じ、その使われ方に疑問を持ってしまうのかもしれない。だから、税金がどんな形で使われているのか、誰にでも分かるようにはっきりと示してほしいと思う。そうすることで理解や関心が深まり、満足感を持って税金を納めることができ、信頼感を持って税金を託すことができるのではないだろうか。そして、私たちもまた、自分から税金の使われ方について知ろうとする姿勢をいつも持っていることが大切なのではないだろうか。
 私は今までの「無関心」を深く反省した。これまで私たちが安全で保障された生活を送ることのできるように力を尽くしてくださった方々のために、未来を担う子供たちのために、私たちが税金を納める時もそう遠くない。まず、自分たちが納める税金がどのようなところで使われ、どのような役割を果たしているのか、常に関心をよせ、将来を支える一人であることを強く自覚すること、それが今の私たちがすべきことなのだと思う。
 
関東信越国税局長賞
次世代への税金バトン
信州大学教育学部附属長野中学校 2学年 清水絢香さん

  「仕事をしていないおばあちゃんは、いったいどこからお金をもらっているの?」
先日、祖母からお小遣いをもらった時に、四年生になる弟が不思議そうに聞いてきました。父は次のように答えていました。
「おじいちゃんが早くに亡くなってしまったから、おばあちゃんは女手一つでお父さん達を育ててくれたんだ。四十年も教師として一所懸命働いて、その間きちんと税金を納めてきたんだよ。そうすることで、その当時のお年寄りを支えたり社会に貢献してきたんだ。だからそのごほうびとして、今度はおばあちゃんが支えてもらう番なんだよ。」
 今までは、脱税、汚職といった話題ばかりが耳に入り、私の中で税金のイメージは暗いものでしたが、親世代から子世代、子世代から孫世代へと繋がる税金のバトンリレーが行われていることを知り、温かい気持ちになりました。そして、今の社会保障制度は、お互いを支え合う助け合いの精神に基づいた素晴らしいシステムだと感じました。
 ところが、今のままだとこのシステムが維持できないと知り、驚きました。私が大人になる頃は、急速に進む少子高齢化問題がさらに深刻になり、社会保障の費用は増えていくけれど働き手が減ってしまうので、一人ひとりが納める税金の負担が増えてしまうのだそうです。現在はお年寄り一人を約三人で支えていますが、二〇四〇年には一人を約一,四人で支えていくようになると予想さえれています。この問題の対策の一つとして皆で公平に負担しあう消費税が導入されました。世界の主要国で既に導入されていて、その中で日本は負担がかなり少ないのです。現在の日本の消費税率は五%ですが、高福祉国家と言われるスウェーデン等では日本の五倍の二十五%の高い税率です。
 今、消費税の増税に向けた議論が行われています。原油高騰の影響で物価高が懸念される中、消費税の引き上げは家計を苦しくするため、国民の同意を得ることは難しいことかもしれません。でも、揺るぎない社会保障制度のために、増税は避けて通ることのできない問題です。
 社会保障以外でも、安全を守る警察・消防費や教育費それにゴミ処理費等、生活に欠かせない様々なことが税金で成り立っています。笑顔で暮らせる未来を実現するために、税金は必要不可欠です。だからこそ政府と国民が歩み寄り信頼関係を築いて両輪で進んでいくことが大切だと思うのです。私達国民は税金の仕組みや税の行方を見守り、常に知ろうとする姿勢が必要でしょう。また、国側は税金の使い道や流れを分かりやすく示して、無駄使いをやめて国民が納得するように有効に活用して欲しいです。
 私も、人と人とを繋ぐ税金のバトンを落とすことのないように次の世代へと引き継いでいきたいと思います。